[ゐ]ゐ太夫の野球論

[ゐ]ゐ太夫のぶろぐ から「のれん分け」阪神タイガース中心にプロ野球、アマ野球、MLBまで愛情持って時に辛口に論評します!

【動画阪神】連敗ストッパーは初先発初勝利「山本翔也」!山本の良さは何か?

タイガース4連敗の嫌な流れを断ち切ったのは、初先発初勝利を挙げた2013年ドラフト5位左腕、山本翔也だった!

山本はルーキーイヤーから中継ぎで一軍の登板はあったが、二軍で先発転向後、5試合で驚異の防御率0.31という成績を挙げ、鳴尾浜からは早く一軍へ上げてくれ!と再三の推薦があったが、一軍は「速球派」が欲しいということでルーキー横山を優先。

やっと巡ってきたプロ初先発の舞台で、見事な連敗ストッパーとなった!

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今季カモにしていたヤクルト相手に神宮で同一カード3連敗。

日本プロ野球史上初の1万試合目という節目の大事な試合で、最近劇場型が完全に定着しつつある呉昇桓(オ・スンファン)の背信投球で、まさかのサヨナラ負け。

関東遠征で4連敗としていまい嫌なムードが漂い始めたストッパーとなったのは、ファームで先発転向し力を付けた2年目の山本翔也だった。

山本翔也のこれまで

山本翔也は福井工大福井高校1年時に甲子園に出場も登板機会は無し。

その後、法政大学に進学するも、先輩で現阪神の二神一人、同期の加賀美希昇、1年後輩の三嶋一輝(いずれも現ベイスターズ)という当時の六大学でも最強投手陣を誇るチームで、左腕投手ながら4年間で登板機会は僅か3試合、4イニングと不遇の時代を送った。

この状態でプロから声が掛かる訳もなく、大学卒業後は「王子製紙」へ入社。

ここで山本の才能は一気に発揮され入社1年目からエースとなり、チームを3年連続「都市対抗野球大会」へ導く活躍を魅せ、2013年ドラフト5位で阪神から指名を受けた。

【山本翔也 社会人時代の投球映像】

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阪神入団1年目

阪神入団後は、サイド気味のスリークォーター左腕投手ということで中継ぎワンポイントの起用方針で、ファームでは1年目から積極起用され34試合に登板し防御率1.95の成績を残した。

しかし7月に1軍デビューを果たした際は2試合に登板し、対左打者のワンポイントで4打数3安打という成績に終わり、左のワンポイント失格の烙印を押され、その後の昇格は無かった。

阪神入団2年目

1年目のオフのフェニックスリーグで3試合先発登板の機会はあったが、2年目も5月まではファームで中継ぎ投手として登板。

二軍の久保投手コーチの意向があったのか、5月14日ソフトバンク戦から先発転向。

セットアッパーでは速い球、速い変化球に力任せになり過ぎるが、先発ではチェンジアップ、フォークを使い、持ち前の制球力を相まって、先発転向後5試合ウエスタン全球団と対戦した結果、防御率0.31という驚異的な投球を魅せるようになった。

この途中段階でファームから何度も1軍で使ってくれという要望を上げていたのだが、1軍は速球派が欲しいということで、故障で出遅れていたルーキー横山が優先的に1軍で投げたが結果が出ず、山本にチャンスが巡り、今日の結果に至った。

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山本翔也の特長

先発になり球速は140キロに満たないほどまで落としたが、独特のフォームとタメがあり、球の出所も分かりにくく、緩急を巧く使うため、打者はタイミングが取りづらい。

コントロールの良さと今年26歳という年齢からか、マウンドで落ち着きが見られ、飄々と強気に攻める姿とテンポの良さは、攻撃にもいいリズムを生む要素も持っている。

ただファームでも試合後や普段の姿勢は謙虚で向上心が強く、久保コーチいわくまだまだ伸び代はあるとのこと。

今日の試合でも打者として初めて1軍のバッターボックスに入り、ボテボテの3塁ゴロを打った後、全力疾走で何とかセーフになろうとする姿は、当然といえば当然のことだが、絶対1軍に定着してやるという強い意思を感じさせた。

【山本翔也 今季2軍での先発映像】

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総評

今日、初先発初勝利を挙げ、次回も1軍登板のチャンスはあるだろうが、とにかくタイガース1軍ベンチは昇格してきた若手に対し、少し打ち込まれたり、調子が下降気味になるとすぐに2軍に落す悪い癖がある。

今後山本が少し打ち込まれ出しても、すぐに下に落すことなく年齢的にもファームに置いておく選手ではないので、我慢して1軍で育てるべきだ。 (もちろん余りにも悪い状態が続けば、降格させて然るべき)

山本の球歴から見ても、余り使い減りしていない肩は魅力だし、息の長い選手になる可能性がある。(今日の中継解説の田淵氏は、投球スタイルが山本昌タイプだとコメントしていた)

まだ、たった1試合の先発登板でとやかく判断するのは時期尚早の感もあるが、全体的に力の落ちてきている現在の投手陣で、今日、山本翔也が先発で好投し、改めて面白い存在だという認識を得られたことは収穫だ。

先の西武との交流戦での1軍中継ぎ登板で、4番・中村、5番・メヒア、6番・森を落ち着いて三者連続三振に切って獲れるセットアッパー適性もあるので、この先当面は1軍に置いておくべき選手であると思う。

左投手が好きで得意な左打者というのもかなり多くいて、逆に左投手が苦手な右打者も少なからずいることを、ベンチはもっと認識した方がいい。(この話は稿を改めます)

コントロールの良さと強気と落ち着きを兼ね備えた選手なので、自滅するタイプでもなさそうで、今後1軍ベンチはどこまで我慢の起用が出来、山本の可能性を引き出せるか?試されているとも言えよう。

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