2013年ドラフト4位で入団した梅野隆太郎。ルーキーでありながら今季2014シーズンは全試合に1軍ベンチ入り。
思い切りのいいスイングで長打力があり、バッティングでの評価が高いが、実はセ・リーグで史上2人目の「捕逸(パスボール)ゼロ」という大記録を達成していた。
打撃の確実性、捕手としてのリード、キャッチングと課題は多いが、一時代を築くくらいの素質を持つ選手であることは間違いない。
打撃面 一発長打の魅力
2014梅野隆太郎の打撃成績は
92試合 265打席 249打数 49安打 打率.197
7本塁打 21打点 78三振 長打率.349
まずは梅野2014全ホームラン映像をご覧頂きたい。梅野隆太郎 2014年全ホームラン集 - YouTube
打撃コーチにはこの「思い切りのいいスイング」を
消さないでもらいたい。
タイガースには珍しい「当てに行かないスイング」だ。
梅野にはまず 打率.260 本塁打15本 辺りの打てる捕手を
目指してもらいたい。
今季終盤は、何でも振りに行ってしまう(振らされる)
バッティングになってしまっていたが、そこは捕手らしく
読みを持って臨んでいいし「外角低めは捨てる」くらいの
気構えでもいい。
守備面 今季規定試合数到達捕手(捕手は試合数の1/2)としてセリーグ史上2人目の捕逸ゼロの快挙
元近鉄監督の梨田氏解説付の映像をご覧頂きたい。
http://youtu.be/jIy168nLvzw
YouTube
構えたミットが一度下がってしまう悪いクセは、
梨田氏も指摘しているが、投手が目標を失うため、
今季終盤には改善の兆しも出始めたが、
「構えた的は動かさない意識」の徹底を図ってもらいたい。
ちなみに「左足」を地面に着いてしまっていることは、
ケースバイケースで、必ず地面に着いている訳でもないので、
気にする必要はないと考える。
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梅野の一番の長所は、ワンバウンド投球の止め方、
まさしく上記に挙げた「捕逸ゼロ」の記録を打ち立てた
その技術にある。
体に当ててボールを前に落とす、すくい上げて捕球する巧さに加え、
ワンバウンド投球でも走者に進塁を許さないために、
逆シングルで捕球し送球体勢に入る動作が抜群に巧いのだ。
一昔前なら許されないプレーだったが、最新のキャッチング理論ともなりつつあり、
彼のアマチュア時代の指導者も、その点に通じた人だったのだろう。
リード面では、コーチに指示を仰ぐためベンチを見る回数も多く、
配球の研究、バッテリーを組む投手とのより深い信頼関係を築く必要はある。
春季キャンプで「臨時コーチ」として招聘予定の「江夏豊氏」に
配球理論と投手心理の教えを乞うというのも、ひとつの手だ。
福岡大学時代も大学日本代表でも「主将」を務めあげただけに
まだまだ遠慮しているがキャプテンシーも持ち合わせており、
生意気だと言われるくらい先輩投手達へも強気で向かって行ってもらいたい。
来季も「捕逸ゼロ」を達成すれば「史上初」の快挙となり、
リード面ともう少しの打率向上が図れれば、
タイガースの不動の捕手としてはもちろん、
名捕手としての道を歩むことになるかもしれない。
かなりの可能性、魅力を感じる選手であることは、間違いない。